ギブソン・ファイヤーバードは、カーデザイナーとして知られるレイ・ディートリッヒがボディデザインを担当したことでも有名なギターです。その特徴的なシェイプから、愛用者も多いファイヤーバードですが、買取相場や高く売却できるモデルなどにはどのようなものがあるのでしょうか。ご紹介します。
Gibson(ギブソン)の買取価格の相場とは?レスポールやSGなど
この記事のポイント
Gibson(ギブソン)ファイヤーバードの買取相場
1965 Firebird VII Reissue Golden Mist PolyやNon Reverse Firebird、1963年製のモデルは高値での取引となる傾向にあります。
Gibson Custom Shop
ボディにソリッドマホガニーを採用した1965 Firebird VII Reissue Golden Mist Poly、最上位モデルとなるGibson Custom Shop Limited Run 1965 Firebird V Reissueは高価買取傾向にあります。
Gibson USA
1963~1965年製のファイヤーバードは生産数が少なく、希少価値が高いため高価買取されやすいです。1966年以降のモデルも使い勝手のよさから高値がつきやすい傾向にあります。
高値の買取価格が期待できるGibson(ギブソン)のファイヤーバードとは?
生産数の少ない限定モデル、グレードの高い機種、シグネチャーモデルは高値で取引されています。
限定生産モデルなどのレアなファイヤーバードは高値で取引される
限定生産や仕様が特徴的なモデルは市場に出回る数が圧倒的に少ないため、喉から手が出るほど欲しがるコレクターやギタリストも少なくありません。高価買取につながりやすい限定生産モデルをいくつかご紹介いたします
カスタムショップ20周年モデル:1965 Firebird VII Reissue Golden Mist Poly
カスタムショップ設立20周年の記念として製作されたモデルです。独自のゴールデン・ミストと呼ばれるカラーリングを施しているのが特徴で、いたるところにゴールドパーツを採用しているのも高値で取引されている理由でしょう。
ボディにはマホガニー、ネックには9プライのマホガニーとウォルナットを使用。マエストロ・ビブラート&ABR-1を搭載し幅広いサウンドを実現します。エボニー指板には大きなポジションマークが施されているのも印象的。何から何までゴージャスな仕様となっており、コレクターからの評価も高いことから高価買取されています。
現行最上位モデル:Gibson Custom Shop Limited Run 1965 Firebird V Reissue
カスタムカラーのFrost Blueをまとった65ファイヤーバードのリイシューモデルです。ソリッドマホガニーウィングのボディに9プライマホガニー&ウォルナットのネック、指板にはローズウッドを採用した豪華なモデル。
厳選された素材のみを用いて造られているのも特徴的なポイントで、高価買取となる一因です。VOSフィニッシュによってヴィンテージ感を演出し、デラックスヴァイブローラーなどオリジナルを忠実に再現しています。
珍しいノンリバース・ファイヤーバード:Non-Reverse Firebird
他のファイヤーバードと一線を画すビジュアルが印象的なモデル。マホガニー素材のネックをセットジョイントし、のびやかなサステインも実現しています。ボリビアン・ローズウッドを指板に採用した珍しいモデル。
少数生産のため中古でも市場にほとんど出回らず、コレクター価値も高い一本です。また、ストップテール仕様で、使い勝手のよさを考慮した設計になっているのも高値で取引されやすい理由です。希少価値の高さはもちろん、豊かなミッドとブルージーなサウンドも人気の理由です。
日本にも輸入された建国記念モデル:Firebird 2nd Reissue
アメリカ建国200周年を記念して誕生したモデルです。ピックガードにアメリカの国旗である星条旗のデザインを施すなど、特別仕様なビジュアルが特徴です。
ピックアップにはダブルコイルのハムバッカーを搭載していますが、独特のブライトでハイの強いサウンドが印象的。建国200周年の記念モデルという希少性、個性的なフォルムとサウンドゆえに市場でも高い人気を誇ります。
シグネチャーモデルのファイヤーバードも買取需要が期待できる
ギブソン・ファイヤーバードにもさまざまなシグネチャーモデルが存在し、高値で取引されています。
ジョニー・ウィンターモデル:Johnny Winter Firebird Signed Aged
100万ドルのギタリストの異名を持つジョニー・ウィンターのシグネチャー。2014年に惜しくもこの世を去りましたが、未だに熱狂的なファンが多く、そんな彼のシグネチャーモデルなので高値で取引されています。
エイジド加工によりビンテージ感が増し、本人が愛用していたころの様子を忠実に再現。ファンやコレクターなら喉から手が出るほど欲しがる一品です。ボディとネックにはマホガニー、指板にはローズウッドを採用したスタンダードな造りです。少数生産のため、希少価値も高いギターです。
松本孝弘(B'z)モデル: TAK MATSUMOTO FIREBIRD
日本が誇る天才ギタリスト、松本孝弘氏のシグネチャーモデル。フィギュアドメイプルトップのボディにジェニュインマホガニーのネック、指板にはインディアンローズウッドを採用した豪華なギターです。
小型化と軽量化に成功しており、扱いやすくなっているのも人気の理由でしょう。生鳴りのよさはもちろん、アンプにつないだときのサウンドも抜群。ミドルからハイまで心地よく歪み、多彩なサウンドメイクも可能になります。あらゆる音楽に対応できるプレイアビリティの高さ・ポテンシャルも高価買取となる理由の一つです。
年代やモデル別に見るビンテージファイヤーバードの買取価格とは
年代によってファイヤーバードの買取価格は大きく異なってきます。高値がつきやすい年代別のモデルをご紹介しましょう。
1963~65年製は希少価値が高くて高額で取引される
この年代のギブソン・ファイヤーバードは、エリック・クラプトンなど著名なギタリストにも愛されていました。生産された数もそれほど多くないため、希少価値の高さから高値で取引されています。
63年製のオリジナル仕様だと、2ピーススルーネックを採用しているのも特徴。初期仕様のモデルだとより高値が期待できるでしょう。
マイナーチェンジされた1966年以降も使い勝手の良さから人気が高い
従来のスライドスイッチからトグルスイッチへ、ピックアップも仕様変更するなどさまざまなマイナーチェンジが行われたのが1966年ごろです。
スライドスイッチは強度上の問題もあったので、トグルスイッチに変更したことで強度が向上しました。使い勝手がよいため現在でも人気で、高値で取引されています。
1990~現行のファイヤーバードは高級機種が多くプレミア価格がつきやすい
1990年にはギブソンのレギュラーモデルに復帰したファイヤーバード。メッキをクロームに変更しゴトー製のペグを採用するなど高級機種が多くなるのも1990年以降のモデルにおける特徴です。生誕50周年記念モデルなどの希少なモデルだとプレミア価格になりやすい傾向にあります。
発売当時から存在する4種類のギブソン・ファイヤーバードの違いとは
ファイヤーバードにはⅠ、Ⅲ、Ⅴ、Ⅶなどのバージョンがあります。Ⅰはシンプルな設計が特徴で、1つのピックアップに2コントロール、バー・ブリッジという仕様。Ⅲはショート・バイブローラ・トレモロを搭載し、4コントロール搭載です。ⅤはⅢをベースにインレイを施しロング・バイブローラを搭載し、Ⅶはゴールドパーツを多用したゴージャスな作りとなっているのが特徴です。
どれが優れている、どのモデルだから高値になるなどといった大きな違いはありません。それぞれに良さを秘めているのがファイヤーバードの魅力です。シンプルな作りのⅠでも、素晴らしいサステインやサウンドに惹かれるギタリストは少なくありません。
買取価格に影響を与えるファイヤーバード特有の改造や状態
改造の内容によっては買取価格に大きく影響を及ぼすことがあります。詳しく見ていきましょう。
バンジョーペグの改善
ファイヤーバードに採用されているペグは、つまみが正面から見えないバンジョーペグ。古いモデルだとガタツキなどが発生していることも多いため、交換することで状態を改善できます。クルーソン社からバンジョーペグの復刻版もリリースされており、ビンテージとの互換性も持たせています。
初期モデルのピックアップ交換
これまで幾度となくモデルチェンジを繰り返してきたファイヤーバード。モデルチェンジのたびに搭載されるピックアップの大きさが変わるなどしたため、過去のモデルから現行のピックアップへ変更するにはボディの加工が必要となります。
ボディに手を加えてある場合、もとのモデルとして価値の高い場合であれば、加工自体が査定に影響する可能性は十分考えられるでしょう。お店によってはマイナス査定になる可能性もあります。
また、「純正パーツであること」に価値が生じているケースも多く、ボディ加工を必要としないピックアップ変更であっても、注意が必要でしょう。
ヴァイブローラーの状態はよく確認しよう
魅力的なプレイが可能になるヴァイブローラーですが、可動部分のため扱い方によっては査定に影響を及ぼすことが考えられます。査定を受ける前に、きちんと稼働するかどうか、正しくピッチの変化を与えられるかどうかをチェックしておきましょう。状態が悪い場合やうまく機能しない場合は、価値が下がり査定額が下がる可能性もあります。
Gibson(ギブソン)ファイヤーバードを買取査定に出す際の注意点
ファイヤーバードを査定に出すときですが、ギターの本体に傷、打痕がないかは事前に確認しておきましょう。そのほか、付属品有無などは買取価格に大きく影響します。新品の状態に近い状態であればあるほど買取価格は高くなりますから、付属品もなるべくすべてそろえた状態をおすすめします。
よくある質問
楽器の買取屋さんはファイヤーバードを高額買取
楽器の買取屋さんではギブソンのファイヤーバードを高額買取いたします。家に眠っているファイヤーバードをお持ちでしたらぜひ当店までお問い合わせください。