宅配買取を初めて利用する場合、悩みがちなのが梱包です。買取ならではの特別なルールがあるのかどうか、あるいは商品を壊さないためのコツについて知りたい人のために、梱包方法を詳しく解説します。
この記事のポイント
梱包に必要な物とは
宅配買取では、売りたい品を梱包して送るという仕組み上、ある程度梱包用品などを自分で揃える必要があります。スムーズに宅配買取に出せるよう、あらかじめ必要なものを揃えておくとよいでしょう。 必要なものとしては、主に次のものがあります。
段ボール
買取してもらう楽器等は、段ボールに入れて発送するので、品に合った大きさの段ボールが必要です。家に段ボールがあればそれを流用して構いません。 適当なものがない場合は、買取店側が用意してくれる場合もあります。その場合はいったん段ボールだけ送ってもらい、梱包してから改めて発送依頼するのが一般的です。
紙袋などを使うのは、耐久性に難があるので止めた方がよいでしょう。
楽器の場合は、ギター専用に縦長の段ボールを用意してくれる買取店もあります。通販で段ボールそのものを売っていたり、楽器店で配布していたりすることもあるので、何度も利用する場合は入手しておくと便利です。
梱包材
楽器などの壊れやすいものは、梱包材や緩衝材で保護して発送します。手軽に用意できるおすすめの緩衝材は、新聞紙です。 また、エアーキャップ（プチプチ）もあればなおよいでしょう。
どうしてもない場合は、使い古しのタオルなどでくるんでしまっても構いません。 緩衝材がないと、運搬の最中に商品が破損してしまう可能性が高くなります。 面倒でも必ず用意しましょう。
通販などでついてきた発泡スチロールやエアーキャップなどの緩衝材を、捨てずにとっておくと流用できて便利です。 エアーキャップはホームセンターでも売っています。
ガムテープ
一般的な荷物と同様に、段ボールを閉じるのにはガムテープを使います。ガムテープは布テープとクラフトテープがありますが、おすすめは布テープです。布テープの方が耐久性が高いので、重い荷物を入れても段ボールが破損しにくくなります。また、重ね張りしたときはがれにくいのもメリットです。
クラフトテープは軽いものを送るとき向けです。 段ボールに商品を入れる前に、段ボールをひっくり返し、底の部分をガムテープで十字になるよう貼っておくと、強度が上がるのでおすすめですよ。
申し込み用紙や本人確認書類
買取店が指定する申し込み用紙や、運転免許証のコピーなど本人確認書類を用意しましょう。送付方法や書類の形式は店によってまったく異なります。印刷して同封するケースや、Webフォームから送るだけでいいケースなどがあるため、そのお店の方針にしたがって準備しましょう。
申し込み書類などはファイルや袋に入れて1つにまとめ、品を詰めた段ボールの一番上など、わかりやすいところに入れておいてもらえると、買取担当者がわかりやすく助かります。
梱包の手順
次に、具体的な梱包の流れを解説します。特に難しいことはありませんが、順番を意識しておくと、失敗してやり直す手間が省けるでしょう。
必要な物を一通り準備する
まず、梱包のし忘れなどがないよう、あらかじめ必要なものを一通り用意しておきましょう。買い取りしてもらう品と、申し込み書類や本人確認書類は、どの買取店でも必須です。
ただし、書類は商品と一緒に梱包するパターンもあれば、別途郵送するパターン、Webで書類を提出し、処理番号だけをメモして入れておけばよいパターンなどがあります。 店の指定する方法を確認しましょう。
送ると書いてあった商品が入っていなかったり、書類の不備があったりすると、確認や再送付などの手間がかかり、入金までの時間が長くなってしまいます。 必ず不備がないか確認してください。
売りたいものを緩衝材で包む
次に、ギターや部品など、売りたいものを1つ1つ丁寧に緩衝材で包んでいきます。段ボールに商品を入れて、上から緩衝材を入れて終わりにしてしまう人もいますが、商品が壊れてしまう可能性が高いです。商品が揺れたりぶつかったりしても大丈夫なように、まとめてではなく1つずつ梱包します。細かい部品は袋に入れ、袋ごと緩衝材に包みましょう。
外箱のあるものは、外箱が破損していると査定価格が下がることがあります。外箱も商品の一部と考えて、傷がつかないようプチプチなどで丁寧に包みましょう。
隙間を埋めて段ボールを閉じる
品物を包んだら、あらかじめガムテープで補強した段ボールに品物を入れていきます。輸送の際に下からの衝撃があっても品が壊れないよう、底の部分にも底板として段ボールを敷いたり、タオルやプチプチを敷いたりしておきましょう。その後、重いものから順に入れていきます。
商品と商品の間や、商品と段ボールの間などに隙間ができてしまう場合は、そこにも必ず緩衝材を入れておきましょう。 隙間にも緩衝材を入れておかないと、輸送途中に揺すった衝撃で箱がずれ、ぶつかって傷になることがあります。隙間を埋め、商品の一番上に緩衝材や書類を入れたら、ガムテープで封をしましょう。
緩衝材で保護することを重視するあまり、新聞紙などを固く丸めて入れるのは逆効果です。 多少ゆるめに、空気を含ませるように丸めた方が、空気の力で衝撃を緩和しやすくなります。
伝票を記載して送る
段ボールに封をしたら、伝票に送り先などの住所を記載し準備しましょう。伝票は、段ボールの用意をあらかじめ買取店に頼んだ場合、記入済みのものが同封されていることも多いです。
宅配会社のドライバーが記入済のものを持ってきてくれることもあります。この場合は自分の住所など、記載されていない部分を埋めて貼り付けましょう。 伝票を貼り付けたら、集荷を依頼するか、取扱店に持ち込んで発送します。
着払いか発払いかはお店によって異なります。 勝手に着払いで送ると受け付けてもらえないので、店の指定する送り方をよく確認しましょう。 複数箱になる場合も、あらかじめ店に伝えておくとスムーズです。
梱包をする際のコツ
梱包する上で気をつけなければならないのが、商品の破損です。 破損を防ぐためには、次のようにいくつかのコツがあるので、覚えておきましょう。
破損しやすい部分は緩衝材で保護する
緩衝材で包むとき、特に破損しやすい部分は厚めに緩衝材を巻いておくと、壊れにくくなります。例えば、ギターで言えばペグやネック部分などです。 また、底部分も傷がつきやすい部分なので、緩衝材を多めに使っておくとよいでしょう。
段ボールの底を、別の段ボールの角にぶつけた場合など、下や角から衝撃が来る可能性もあります。 段ボールの底や角部分には緩衝材を多めに入れて、ぶつかっても商品に当たらないようにしておくとベターです。
割れ物シールを貼る
忘れてはいけないのが、割れ物シールです。宅配会社には日々いろいろな荷物が到着します。たくさんの荷物の中でも割れ物シールを一目で確認してもらえるよう、天面と側面、両方に割れ物シールを貼りましょう。
割れ物シールが手元にない場合は、ドライバーに集荷に来てもらい、割れ物であることやシールを用意していないことを告げれば、その場で貼ってもらえます。
念のため、伝票の記入欄にも、中に入っているのが楽器など壊れ物であることを記入しておくとよいでしょう。 油性ペンなどで大きく割れ物注意と段ボールに記入するのもおすすめです。
重いものは下側に入れる
いかなる場合でも、重いものほど必ず段ボールの下に入れましょう。 梱包していると、どうしても隙間ができたり、うまく入らなかったりしてあれこれと位置を入れ替えることがあります。
このとき、重いものを上に入れてしまうと、重みで下の商品が潰れ、箱や商品そのものが傷んでしまいます。手当たり次第に梱包するのではなく、順序立てて重いものから手にとりましょう。また、端に重いものが偏らないよう、均等に入れていくのも重要です。
梱包したその時点では潰れずに上手く入っていても、輸送中に潰れてしまい、到着する頃にはぐちゃぐちゃになっているケースもあります。お店では責任が取れないので、必ず重いものは下に入れてください。
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