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高く売れる秘訣から楽器の面白い小ネタまで

楽器の買取屋さんコラム

シューゲイザーの音作りと必須のギター・エフェクター・機材【入門編】

ギターライターのサトルです。

僕は過去にシューゲイザーバンドを組んでいました。Luminous OrangeやCa-p、死んだ僕の彼女、CAUCUSと対バンさせてもらったことがあり、シューゲイザーは大好きです。

今回はシューゲイザーにおけるギターの音作りの基礎と、揃えるべきギター・エフェクターや機材一式を紹介します。

シューゲイザーサウンドを作るエレキギター

まずはシューゲイザーに使われるギターの種類とその理由をお伝えします。

ジャズマスターまたはジャガー

フェンダー・ジャズマスター

シューゲイザーはFender(フェンダー)のジャズマスターまたはジャガーを使用するギタリストが多いです

後述するようなきらびやかなコード感と浮遊感を演出するためにジャズマスターのスペックが欠かせません。当時はデッドストックになっていたため中古のジャズマスターやジャガーの販売価格が安かったという説もあります。

フェンダー・ジャズマスターとは?歴史・スペック・音作りを徹底解剖

ジャズマスターが愛される理由

マイ・ブラッディ・バレンタイン(my bloody valentine)のケヴィン・シールズやスワーヴドライヴァー(swervedriver)のアダム・フランクリンら、多くのシューゲイザーギタリストがジャズマスターを弾いていました。日本でもCAUCUSや死んだ僕の彼女など、ジャズマスターを愛用するバンドは少なくありません。

ジャズマスタージャガーなどフェンダーギターの買取価格は以下のページからご覧いただけます。

⇒フェンダーの買取価格を見る

シングルコイルピックアップであること

シューゲイザーの音作りは、シングルコイルの軽い音色であることがポイントです。

レスポールなどのハムバッカーだとどっしりとしたサウンドになるため、シューゲイザーの儚さのようなものがうまく表現できません。したがって、フェンダーのギターが選ばれています。

ただし、過去にLuminous Orangeのライブでレスポールを持ってきたギタリストもいました。竹内さんも心配していたようですが抜群のサウンドメイクで違和感なく演奏できています。

結局はプレイヤーの腕前も大きく影響します。

フローティングトレモロを使えること

シューゲイザー独特の音程の揺れは、ジャズマスターやジャガーのフローティングトレモロによって表現できます。この音の揺らぎがシューゲイザー独特のトリップ感を作ります。

たとえば、ストラトキャスターのトレモロアームでは音程の揺れが大きくシューゲイザーの繊細でサイケデリックな音作りになりにくいです

ジャズマスターやジャガーならではのトレモロサウンドがポイントと言えます。

シューゲイザーサウンドを作る歪み系エフェクター

BOSS BD-2

フィードバックノイズの混ざった轟音ギターは、シューゲイザーの醍醐味だと言えます。

エフェクターの主役はやはり歪みエフェクターです。バンドサウントを作る要なのでこだわりがある人は多いと思います。

オーバードライブとファズに分けて、音作りのポイントを見てみましょう。

オーバードライブ

ザラザラしたクリーンサウンドやボーカルのバッキング・ギターなど、軽めのオーバードライブを踏みます。

他のエフェクターのノリやダイナミクスを考えるとオーバードライブのエフェクターを使うのがおすすめです。アンプサウンドを切り替えられるならアンプ側でクランチサウンドを作っても構いません。

シューゲイザーの音を作るオーバードライブのポイント

  • 歪みの粒が細かいこと
  • ボリュームコントロールしやすいこと
  • エフェクターのクセが強すぎないこと
Fulltone OCD

おすすめポイント

きらびやかで厚みのある歪みはオールジャンルで活躍します。クリーンブースターやアンプのクランチサウンドなど、シンプルで使い勝手のいいオーバードライブです。HPでTone11時・Drive1時くらいにするといい感じに歪みます。

BOSS BD-2

おすすめポイント

どの楽器屋さんでも購入できて、価格もリーズナブルです。ブルースやスタンダードなロックを想定したオーバードライブですが、そのソツのなさがシューゲイザーでも活躍します。僕はTone2時、GAIN12時くらいで使っていました。少し大げさな音になるのが個人的にはデメリットです。

ファズ

シューゲイザーらしい暴力的な轟音ノイズを表現するなら、欠かせない歪みエフェクターがファズです。ハイゲインな歪みが出るディストーションでもよいのですが、アナログな質感を追求する意味でファズを選びました。

シューゲイザーの音を作るファズのポイント

  • トーン(tone)をコントロールできること
  • 歪みの量を調整できること
  • 足元に置いてかっこいいこと
Electro Harmonix Big Muff PI

おすすめポイント

シューゲイザーの代名詞的な存在。ノイズギターによるウォール・オブ・サウンド(音の壁)を作るためには欠かせません。多くのギタリストがリイシュー・ラムズヘッド・ロシアンマフなど、思い思いのビッグマフを足元に置いています。エフェクターボードに入れたときの見栄えを邪魔と取るか美しさと取るか、このあたりはギタリストの好みによるところでしょう。僕はTone10時、SUSTAIN2時くらいで使っていました。

▶ このエフェクターを詳しく見る

Devi Ever Shoe Gazer

おすすめポイント

「シューゲイザー」というジャンル名を名前に冠するエフェクター。ブーミーな音作りに適しています。シューゲイザーを演奏するギタリストに使用していただきたいです。ちなみに、試奏動画はスワーヴドライヴァー『Duel』と、シューゲイザーへの愛情を感じます。

▶ このエフェクターを詳しく見る

シューゲイザーサウンドを作る空間系エフェクター

シューゲイザーバンドの特性は空間系エフェクターにも表れます。歪み系が主体ならディレイ+リバーブだけでもいいですが、空間系を多用するならコーラスやピッチシフターなども必要になります。

僕は空間系エフェクター少なめでしたがぜひ参考にしてください。

コーラス

スロウダイヴ(slowdive)やラッシュ(Lush)のようなツヤ感を求めるなら必須です。シューゲイザー独特の陶酔感が演出できます。

モジュレーションディレイで似たような効果を出せたため、個人的にはあまり使っていませんでした。

シューゲイザーの音を作るコーラスのポイント

  • かかりすぎるくらいがちょうどいい
  • レトロサウンドが出ると90年代風になる
BOSS CE-2

コーラスとしての煌びやかな機能は勿論のこと、CE-1をプリアンプとして使うこともできるなど、使い方は幅広く存在する一台です。70年代に制作されたエフェクターでもあるため、個体数が少なく希少価値も高いため、高額での買取になります。
引用:楽器の買取屋さん|【買取強化中】BOSS エフェクター各種

おすすめポイント

レトロなコーラスのかかりは90年代シューゲイザーライクなサウンド。ナンバーガール・田渕ひさ子氏も使っていました。ちなみに、コーラスのエフェクターはハマると沼ですが、曲の傾向によっては無用の長物になりえます。まずはBOSSを買って試すのがおすすめです。

ELECTRO-HARMONIX Small Clone

おすすめポイント

グランジの代表格、ニルヴァーナ(NIRVANA)も使っていたコーラス。『Smells like teen spirit』のAメロのあの音です。こちらも90年代サウンドを堪能できます。人生で一回は使ってみて損のないエフェクターです。

ディレイ・リバーブ

フィードバック・ノイズを出すという点において全シューゲイザーバンド必須のエフェクターがディレイとリバーブ。

ショートディレイとロングディレイを組み合わせるなら2台は必要です。無限にフィードバックを繰り返す感じがシューゲイザーの醍醐味である浮遊感を演出します。

シューゲイザーの音を作るディレイのポイント

  • ディレイタイムが柔軟に調整できるとおすすめ
  • アナログディレイまたはトーンがいじれること
BOSS DM-2

おすすめポイント

自然なディレイサウンドが気持ちよく、シューゲイザー特有のまろやかな音作りができます。ベテラン世代のシューゲイザー系ギタリストは所有者も多いはず。1981年に発売された伝説のペダルです。

BOSS DD-20

おすすめポイント

発売当初は話題になった大型ペダルのディレイです。4つのディレイをいつでも呼び出しできるため、ライブでの使い勝手も抜群。ディレイタイムを視覚的に設定したりモジュレーションの深さを変えられたりと、かなり柔軟な音作りができます。僕は、modulateモードでdepth50・ratle45、timeは260ms、E.LEVELを1時、TONEを10時、F.BACKを11時前後にしていました。

MXR Carbon Copy

おすすめポイント

まず黒い筐体+青いLEDがかっこいい。シンプルなアナログディレイですが、永久に聴き続けられるような陶酔感があります。発信もさせやすく、長らく使っていました。操作性も簡単なのでおすすめです。ウォール・オブ・サウンドな音作りができ、ノイズギターが壁のように聴こえます。僕はMIX・DELAY10時、REGEN12時で使っていました。

BOSS RV-3

おすすめポイント

BOSSが誇る名機。普通のリバーブだけでなく、ディレイ+リバーブモードもあり、古い機種ながらかなりマルチに活躍します。シンプルな操作性で使い勝手もよいです。

シューゲイザーサウンドを作るギターアンプ

スタジオやライブハウスに設置されているMarshall JCM800やJC-120で、シューゲイザーをやるのに十分な音作りができます。

ただし、もう一歩踏み込むならギターアンプにもこだわりましょう。基本的にはUKサウンドが出るMarshallやVOXを使いたいところです。

シューゲイザーの音作りに必要なギターアンプ

  • ハイゲインな歪みに対応できること
  • クリーンの音色がきらびやかであること

Fender Deluxe Reverb

おすすめポイント

とにかく最高。フェンダーのギターとも相性がよく、伸びやかできらびやかなクリーンサウンドが堪能できます。さらに、エフェクターのノリもよく、ファズを踏んだときの暴力的なサウンドも好印象です。僕はTREBLE12時・BASS10時くらいで使っていました。

シューゲイザー初心者が揃えるべき必須エフェクター一式

最後に、シューゲイザー初心者のギタリストが揃えるべき必須のエフェクターをまとめました。まずは以下のエフェクターを揃えましょう。

  • オーバードライブ・・・Fulltone OCD
  • ファズ・・・Electro Harmonix Big muff Pi
  • コーラス・・・BOSS CE-2
  • ディレイ・・・MXR Carbon Copy
  • リバーブ・・・BOSS RV-3

総額5万円程度ですべてのエフェクターを購入できます。以上のエフェクターを揃えたらライブでも十分な音で演奏ができるはずです。

シューゲイザーなエフェクターを揃えたら考えること

シューゲイザーな音作りを考えるとき、実は大切なことはコード感です。

バンドによりますが、シンプルなパワーコードだけで独特の雰囲気は出ません。

例えば、my bloody valentineは変則チューニングを多用していました。sonic youthの影響下にあると言われています。

もしシューゲイザーな雰囲気にならないなら曲作りやフレーズづくりを見直してみましょう。

メジャー7thやadd9コードを多用する

メジャー7thやadd9コードを多用しましょう。シューゲイザーなギターのコツは不安定なコード感だからです。

2000年頃、『Seven Winters』と呼ばれるシューゲイザーコンピレーションアルバムがありました。astrobriteやcoaltar of the deeprs、hartfieldなど名だたるメンツの楽曲が収録されていましたが、その帯にも「僕たちはメジャー7thの音が好きだ」といった一文が書かれています。

シューゲイザーの文化をよく表す一文です。

なるべく3rdは使わない

3rdやマイナー3rdなど、調性がわかる音は足さないほうが雰囲気が出やすくなりますシューゲイザーの持つサイケデリックな世界観を演出しやすいです。

ベースもオンコードやベースリフにすると調性が失われるので、積極的に使いましょう。

リードギターのフレーズは小節の1拍目を工夫する

リードギターを作って演奏する場合、フレーズづくりでは小節の1拍目の音を工夫しましょう。

おすすめはそのコードのルートに対し、add9やメジャー7thを1音目に選ぶことです。

 

たとえば、ご存じの方はスーパーカー『Greenage』(『スリーアウトチェンジ』収録)のギターリフを思い浮かべてください。

テンションコードになるため、パワーコードのギターとルートのベースなのに浮遊感を感じられるのです。

スリーアウトチェンジとは?

多数のフォロワーを生み出したオルタナティブ・ロックバンド、パーカーの1stアルバム。初期はシューゲイザーやグランジの影響を受けた楽曲が目立ちます。上記で紹介している『Greenage』は、ジーザス&メリーチェインにインスパイアされて作った1曲だそうです。

コードとシューゲイザーの相性図表

管理人の経験から、「このコードがシューゲイザーと相性がよい」というものをまとめました。

コード 相性 理由
パワーコード 浮遊感は弱めですが調性も感じにくいのでよいでしょう。リードギターでテンションコード風に聴かせるとよいです。
メジャー7th シューゲイザー特有の切なさや浮遊感が出ます。大傑作のシューゲイザーコンピレーション・アルバム『Seven Winters』の帯にも「メジャー7thが好きだ」という旨が書かれていましたが、シューゲイザーならではのコード感です。
7th × シューゲイザーの父であるケヴィン・シールズはThe Velvet Undergroundを「初めて白人が作ったロック」として愛聴していたようです。しかし、7thコードはブラック・ミュージックのテイストが出るのでおすすめしません。明確な意図がない限りは避けたほうが無難でしょう。
9th 9thもシューゲイザー御用達のコードです。3rdを抜いてトニックの9thコードを弾くと、トニックのadd9なのかドミナントコードのsus4なのかわからなくなり、独特のサイケデリックな世界観が表現できます。
sus4 コードの特性上、曲のキーのトニックに戻ろうとする性質があります。そこでトニックに戻してしまうと、普通の進行になってしまうため要注意です。個人的には、トニックのsus4コードからサブドミナントのコードに進行する手法を多用していました。
#11th サブドミナントの#11thは不協和音に近く、使い勝手がよいコードだと思います。エモ・ハードコアパンクにも通ずる不協和音ですが、斬新かつ不安定なコード感とシューゲイザーの相性はよい印象です。
13th シューゲイザー特有の切なさは出ますが、コードによってはマイナー調に聴こえて、浮遊感の面での物足りなさを感じるかもしれません。センスの試されるコードではないでしょうか。

ぜひ、楽曲も見直しながらシューゲイザーサウンドを追求しましょう。

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