ジャズマスターは、もともとFender社がジャズ専用機としてリリースしたシリーズでした。しかし、現在ではその独特なシルエットと鋭いサウンドから、グランジ・シューゲイザーシーンを代表する機種としても広く知られているギターです。
ここでは、そんなジャズマスターの高く売れるモデル、買取相場やモデルごとの特徴などについてまとめてみました。
FENDER(フェンダー)の買取価格の相場とは?ギター・ベース完全網羅
この記事のポイント
Fender(フェンダー)ジャズマスターの買取相場
American Originalや‘58 Jazzmaster 2TSは中古市場での価値が高いモデルです。また、INORAN ROAD WORN JAZZMASTERなどシグネイチャーモデルも高値が期待できるでしょう。
フェンダー・ジャズマスターの買取事例の中でも特に高額査定となったものをいくつかご紹介します。
Fender USA
Fender American Vintage ‘65 Jazzmaster 2016 | ¥140,000 |
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Fender USA AmericanVintage '65 JazzMaster | ¥100,000 |
Fender USA 60th Anniversary JazzMaster | ¥90,000 |
Fender American Vintage 60s JazzMaste | ¥80,000 |
Fender Mexico
Fender Mexico Jazzmaster | ¥30,000 |
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Fender Mexico Classic Player JazzMaster | ¥22,000 |
Fender Mexico jazzmaster | ¥15,000 |
Fender Japan
Fender Japan 2018 Limited Collection 60's Jazzmaster | ¥70,000 |
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Fender JazzMaster | ¥66,000 |
Fender Japan JAZZ MASTER(改造有) | ¥52,660 |
Fender Japan JAZZMASTER | ¥51,860 |
高値の買取価格が期待できるジャズマスターとは?
限定生産のフェンダー・ジャズマスターや、アニバーサリーモデル、代理店特注モデルなどは希少価値が高く高額買取されやすい傾向にあります。
限定生産モデルなどのレアなジャズマスターは高値で取引される
American Originalや‘58 Jazzmaster 2TS、Fender C/S Yamano Japan Limited TBC 1963 Jazzmasterなどはレア度も高く高額査定が期待できるでしょう。
ヴィンテージモデルを再現:American Original
オリジナルのヴィンテージモデルのネックシェイプも忠実に再現したモデルです。また、かつてのヴィンテージトーンを彷彿とさせるオリジナル仕様のピックアップが搭載されているのも高値で取引される理由でしょう。硬いアルダー材をラッカーフィニッシュで仕上げ、ローズ指板を採用しています。
60周年記念モデル:‘58 Jazzmaster 2TS
1958年にリリースされたジャズマスターは、フェンダー社におけるエレキギターの最上位機種に位置づけられていました。そんな58年モデルを忠実に再現したモデルです。アッシュボディの採用や2カラーサンバースト、アノダイズドピックガードなど高級感漂う仕様で人気があり、中古市場でも高値で取引されています。
代理店特注モデルのジャズマスター:Fender C/S Yamano Japan Limited TBC 1963 Jazzmaster
山野楽器の特注により誕生した限定モデル。1963年製モデルのスペックを再現しており、ラウンドラミネートの指板や3トーンサンバーストのカラーなどが特徴的です。日本限定のモデルということで希少性も高く、中古市場での価値も高いモデルです。
厳選したアルダー材をボディに、ネックにはメイプルを使用。太くウォームな、これぞジャズマスターといったサウンドが魅力的です。シングルコイルならではのサウンドメイクも可能なため、さまざまな音楽で活躍できるためギタリストからの需要も高い一本です。
シグネイチャーモデルのジャズマスターも買取需要が期待できる
フェンダー・ジャズマスターにはさまざまなシグネイチャーモデルも存在し、高値で取引されています。
INORAN(LUNA SEA)モデル:INORAN ROAD WORN JAZZMASTER
ソロアーティストとしても活躍しているINORANのシグネイチャーモデルです。ソロ活動20周年を記念したモデルとあり、ファンからの評価も高いモデル。American Vintage ’65 Jazzmasterピックアップの搭載、随所に盛り込まれたゴールドパーツなど、高額査定につながる要素が満載です。
エルビス・コステロモデル:Elvis Costello Jazzmaster
ボディに使用したウォルナット材によって美しい木目が印象に残ります。渋みのあるフィニッシュも高値で買取されている理由でしょう。マスタリーブリッジを搭載しているため演奏性も抜群で、初心者から上級者まで扱いやすいモデルなので高額査定が期待できます。中古市場にあまり出回らないモデルなのも高値で売買されている理由でしょう。
リー・ラナルド(Sonic Youth)モデル:Lee Ranaldo Jazzmaster
ノイズパンクの雄と呼ばれたソニックユースのギタリスト、リー・ラナルドのシグネチャーモデル。ボディにはアルダー、指板にはローズウッドを採用しています。深みのある独特のブルーカラーが印象的で、ファンでなくても思わず目を引くモデルです。手にしてみたいと切望する熱狂的なファンも少なくないため、高値での買取が期待できるでしょう。
ジム・ルート(Slipknot)モデル:Jim Root Jazzmaster
一般的なジャズマスターのギターよりも小さなサイズで、フェンダー史上もっともミニマムなモデルといわれています。マホガニーをボディに使用し、コンパウンドラジアスで仕上げた指板によってテクニカルなフィンガリングも容易に。ファンからの評価はもちろん、テクニカルなギタリストからの評価も高いため高価買取が期待できるでしょう。
年代やモデル別に見るビンテージジャズマスターの買取価格とは
高額で取引される傾向にあるのは58~64年製ですが、今も引き継がれる66年仕様も買取需要があります。
58~64年製は高額で取引される
1958年に製造されたものは初年度モデルとなり、希少なため高値で取引される傾向にあります。フェンダーのストラトをさらに進化させたような独自の仕様が盛り込まれているのも市場で高く評価されている理由です。
それまで採用されていたアノダイズド・ピックガードが使われなくなったのは1959年製からです。また、1960年にはプロトタイプのジャズマスターも発表されました。黒のピックアップカバーやテレキャスと同じノブの採用など、レアな仕様のため高値が期待できます。64年はトランジション・ロゴに切り替わるタイミングなので、こちらのモデルも高額査定となりやすいです。
フェンダー買収後のジャズマスターは66年仕様として現在も引き継がれている
1965年に売却されたフェンダー社は、その後優秀な人材の流出もありギターの仕様が細かく変化していきます。そのため、市場的には65年以前のモデルが高値で取引されています。
ただ、1999年からはフェンダーUSAからリイシューのリリースが始まり、66年仕様のモデルも引き継がれることになりました。66年仕様のオリジナルモデルはもちろん、後に引き継がれたモデルも市場での人気は高いです。
なお、ジャズマスターの歴史や年代ごとの違いは以下のページをご参照ください。
フェンダー・ジャズマスターとは?歴史・スペック・音作りを徹底解剖
買取価格に影響を与えるジャズマスター特有の改造
改造の内容やコンディション次第では、買取価格に大きく影響してしまう可能性があるので注意が必要です。
ブリッジ交換や弦落ち対策
ジャズマスターはブリッジに難があり、演奏中に弦落ちしてしまうことが多々あります。そもそも、ジャズマスターはジャズギタリストに向けて開発された経緯があるため、激しいピッキングを想定していなかったのです。
そのため、ジャズマスターユーザーの中にはブリッジの交換をする方も少なくありません。よく行われているのは、MASTERY BRIDGE製のものへ交換する改造です。ただ、ブリッジ交換によって弦落ちは改善されますが、オリジナルパーツにこだわる方も多いので、必ずしも買取価格が高くなるとは限りません。
プリセットキャンセル
プリセットキャンセルというサーキット改造をするユーザーも多いです。ジャズマスターにはプリセットスイッチが搭載されていますが、まったく使わない人にとっては邪魔なパーツ。また、配線が複雑になることからノイズの増加や音信号のロスが増えるといったデメリットも考えられます。
そこで、プリセットコントロールを経由しない簡潔な配線にする改造が流行りました。自分でもできますが、内部の配線をいじるので慣れていない方は触らないほうがよいかもしれません。また、プリセットスイッチを求めるユーザーも多いため、買取価格が下がる可能性もあります。
アームの交換・固定
ジャズマスターのアームは抜けやすいという特徴があるので、固定しようとする方も少なくありません。また、純正以外のアームに交換しようとする方もいますが、付属のアームを紛失すると買取価格に大きく影響してしまう恐れがありますから、注意しましょう。
Fender (フェンダー)のジャズマスターを買取査定に出す際の注意点
ジャズマスターを査定に出す際は、ボディやネックなどに傷、打痕がないか、事前に確認しておきましょう。また、プリセットトーン部分やボリューム・トーンノブ等にも異常がないか見ておくと良いでしょう。 また、付属品有無は買取価格に大きく影響します。新品の状態になるべく近づけられるようにした状態で査定を受けましょう。
よくある質問
楽器の買取屋さんはフェンダーのジャズマスターを高額買取
楽器の買取屋さんではフェンダーのジャズマスターを高額買取いたします。家に眠っているジャズマスターをお持ちでしたらぜひ当店までお問い合わせください。